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『そば健康館』Home > だったんそばとルチン >> 図書紹介:下野新聞社刊「根も葉もあってみになる本」より 執筆者は南 峰夫先生です<<

 モンゴル族のダッタン人が好んで利用したと伝わるソバ、それがダッタンソバ(韃靼蕎麦)です。その実は苦いけれども滋味豊か。はるか昔、彼らダッタン人たちは貴重な栄養源として、このソバを栽培していました。現在でも、中国西南部の山岳地帯やチベットなどでは主食として食卓に上り、野菜が不足する冬は、このソバで栄養のバランスを整えています。


●ルチンで血圧も低下

 ルチンはポリフェノールの一種で、毛細血管壁の透過性の増大を抑制する作用を示す化合物です。古来、ダッタンソバは止血薬として用いられ、腸内出血や脳溢血の止血に使われてきました。もろくなった毛細血管の弾力性を回復するので、これらの出血性諸病の予防にも高い効果があります。血圧降下と環状動脈を拡張する作用があり、狭心症や心筋梗塞の予防効果も認められています。また、細胞内の活性酸素除去作用糖尿病の治療効果コレステロール値を正常にする働きもあるといわれています。

 ダッタンソバは普通そばの100倍以上のルチンを含んでいます。ルチンがルチナーゼという酵素で分解されてできるケルセチンが苦味の主な原因で、ルチンとケルセチンは黄色い物質です。ダッタンソバの穀粒が強い苦味をもち、粉が黄色いのはルチンを豊富に含むからで「薬膳ソバ」と呼ばれる由縁でもあります。

 最近、ダッタンソバにシス・ウンベル酸が多く含まれていることが報告されました。普通ソバにはほとんど含まれていません。シス・ウンベル酸は、しみやそばかすの原因となるメラミン色素の生成を抑制するため、ダッタンソバは健康だけでなく、美容にも効果があります。
             【執筆者は、信州大学農学部教授 農学博士 南 峰夫先生】